![]() 光熱方式により書き込み可能なナノコーティング
专利摘要:
素材(1、2)の表面または内部に、複数の、いずれも800nm未満の薄層が施されること、またその際には、一つの層または層界面が、電磁波(3)を少なくとも部分的に反射し、前記ミラー層の上側および/または下側に、厚さが700nm未満である透明層(4)が設けられて存在しており、さらにその上に、金属粒子または少なくとも強発色性の粒子から成る、質量厚さが50nm未満である少なくとも一つの層(5)、またはその代わりに、そのような粒子の化学的前駆体から成る層、またはその代わりに、厚さが50nm未満である薄いメタリックフィルムが存在しており、構造全体が、光の作用によって、あるいは、高温の物体に直接触れたりまたは著しく接近したりすることによって、空間的に画定および構造化されて、人間の目にとり識別可能であるようにその色が変化されること、その際、任意の字、意匠、または形情報(6)が、前記各ナノ層の構造の変化により可視化され、色の少なくとも一部が、前記層(4)の厚さおよび屈折率に依存した共鳴色により引き起こされることを特徴とする、表面に呈色刻銘を施すための斬新な方法、および前記刻銘を施すために使用される書き込みシステムが提案される。 公开号:JP2011509191A 申请号:JP2010522230 申请日:2008-08-21 公开日:2011-03-24 发明作者:コルンヘル・アンドレーアス;シャルクハンマー・トーマス 申请人:モンディ・ビジネス・ペイパー・サービシズ・アクチェンゲゼルシャフト; IPC主号:B32B5-16
专利说明:
[0001] 本発明は、紙、フィルム、プラスチック、金属、セラミックス表面、人造石、天然石、塗膜、または腐食保護層の表面に呈色描画を施すための斬新な方法に関する。] 背景技術 [0002] 紙、フィルム、プラスチック、その他の表面などの素材の呈色描画は、大半の場合は印刷により、例えば公然周知のインクジェットプリンター、レーザープリンター、およびその類を使用して行われる。] [0003] そのためにプリンターには印刷用インクカートリッジまたはトナーカートリッジが備えられ、その中に入っている顔料組成物が、印刷時には印刷対象である素材の表面に付着するようになっている。] [0004] 欧州特許出願公開第677738号(特許文献1)明細書から、ミラー層(2)と、反応性の、特に膨潤可能なマトリックス(4)と、導電性材料製、特に金属製の複数のアイランド(5)から成る層(3)とが備えられること、またその際には前記各アイランド(5)の直径が、観察ないしは評価のために使用される光の波長よりも小さいことを特徴とする、反応性センサー膜を使用して材料濃度を測定するための光化学センサーが知られている。] [0005] オーストリア特許発明第407165号(特許文献2)明細書からは、金属クラスターの光吸収性を表面増幅することによって、視認性を持つ色効果を醸し出すようになっている、サイズが200nm未満である金属粒子または発色性を示す粒子から成る層を表面に担持している、1,000nm未満の薄層が、陽極酸化法により表面に施されている、有色の金属薄板、金属部品、および金属被覆表面が知られている。] [0006] 例えば特開昭59−126468(特許文献3)公報には、二酸化チタン、亜酸化チタン、および/または窒化チタンから成る層により被覆された雲母基材をベースとする、薄片状の顔料が説明されている。] [0007] 特開昭60−60163(特許文献4)公報は、亜酸化チタンまたは窒化チタンから成る第1の層と、二酸化チタンから成る第2の層により表面を覆われた雲母基材をベースとする、薄片状の顔料を説明している。] [0008] 特開平3−52945(特許文献5)、特開平3−52943(特許文献6)、特開平3−52944(特許文献7)、特開平3−59065(特許文献8)、特開平3−59062(特許文献9)、および特開平3−59064(特許文献10)からは、レーザー印刷が可能なエポキシ樹脂組成物が知られている。] [0009] 国際特許出願公開第93/19131号(特許文献11)には、二酸化チタンにより被覆された薄片状の基材を、選択された固体状の還元剤を用いて、高温下の非酸化性ガス雰囲気中で還元する工程から成る、薄片状のカラー顔料の製造方法が説明されている。そこでは達成可能な物体色が、灰色から、黄味を帯びた黒色、さらに青味を帯びた黒色をこえ、黒色にまで達しているが、そこでは酸化チタンの層厚を変化させることにより、干渉色を変化できるようにしている。] [0010] ベースとして屈折率が高い皮膜を使用した顔料は、例えばイリオジン(Iriodin(登録商標))という名称の下で知られている。これは、屈折率が異なる複数の層から成る、多層構造の干渉顔料である。] 先行技術 [0011] 欧州特許出願公開第677738号 オーストリア特許発明第407165号 特開昭59−126468 特開昭60−60163 特開平3−52945 特開平3−52943 特開平3−52944 特開平3−59065 特開平3−59062 特開平3−59064 国際特許出願公開第93/19131号] 発明が解決しようとする課題 [0012] 本発明の課題は、トナー顔料を包含した印刷媒体を使用することなく、文字、文字列、線、記号、絵、およびその類などの情報を備えることができる素材を提供することにあった。] [0013] 本発明のさらにもう一つの課題は、そのような素材の製造方法を提供することにあった。] 課題を解決するための手段 [0014] したがって、複数の薄層により被覆された紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層が本発明の対象となっているが、そこでは、素材自体または第1の層が、それ自体により、または層界面のところで、電磁波(3)を少なくとも部分的に反射するミラー層であり、このミラー層の上側および/または下側に第2の透明層(4)が施され、さらにこの透明層の上に、金属製もしくは強発色性の粒子もしくはナノ粒子の少なくとも一つの第3の層(5)、またはそのような粒子の化学的前駆体から成る層、または薄い金属フィルムが施されており、構造全体が、光の作用によって、あるいは、高温の物体に直に触れたりまたは著しく接近したりすることによって、空間的に画定およびで構造化されて、人間の目にとり識別可能であるようにその色を変化できるようになっている。] [0015] 本発明のさらにもう一つの対象は、素材に呈色描画を施す方法であるが、これは、素材(1、2)の表面または内部に複数の薄層を施し、その際、この素材自体または第1の層が、それ自体により、または層界面のところで、電磁波(3)を少なくとも部分的に反射するミラー層となっており、このミラー層の上側および/または下側に透明層(4)を施し、および、この透明層の上に、金属製のまたは強発色性の粒子の少なくとも一つの層(5)、またはそのような粒子の化学的前駆体から成る層、または薄い金属フィルムを施し、さらに、その構造全体を、光の作用によって、または、高温の物体に直に触れたりまたは著しく接近したりすることによって、空間的に画定および構造化して、人間の目にとり識別可能であるようにその色を変化させることを特徴としている。] [0016] 本発明のさらにもう一つの対象は、光熱方式により書き込み可能な、紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層などの素材であるが、これは、素材(1、2)の表面または内部に複数の薄層が施されること、その際、この素材または一つの層が、それ自体により、または層界面のところで、電磁波(3)を少なくとも部分的に反射するミラー層となっており、このミラー層の上側および/または下側に透明層(4)が施され、さらにこの透明層に、金属製もしくは強発色性の粒子もしくはナノ粒子の少なくとも一つの層(5)、またはそのような粒子の化学的前駆体から成る層、または薄い金属フィルムが施されることを特徴としている。] [0017] 素材、特に担体材料の表面には、厚さが好ましくは800nm未満、非常に好ましくは500nm未満である薄層が複数施されるが、そこでは一つの層または層界面が、電磁波を少なくとも部分的に反射できるようになっている(ミラー層)。このミラー層の上側および/または下側には、厚さが好ましくは800nm未満である、ナノメートルの薄さのスペーサー層が設けられる。さらにもう一つの層が、金属粒子、または少なくとも強発色性の粒子、またはその前駆体により、または、厚さが50nm未満である薄い金属フィルムにより形成される。] [0018] この多層構造は、担体材料の表面に直接施されるか、または他にも、表面の一つが担体材料に結合されていることができる、概して薄片状である顔料の上に施されるかの、いずれかとなっている。] [0019] 場合によっては、公知である何らかの保護フィルムおよび/または光散乱特性を持つ層により、この構造の表面が覆われるようにしてもよい。この光散乱層には、例えば光を散乱させる粒子、例えば、白から白味がかった色をした後方散乱光を有している、粒子が溶融して層を形成することにより透明となる、ラテックス粒子が含まれている。] [0020] 担体材料として検討されるのは、紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層である。] [0021] このミラー層は、金属層、または強発色性の粒子から成る層であることが好ましいが、これは、銀、金、パラジウム、白金、銅、インジウム、アルミニウム、ニッケル、クロム、バナジウム、モリブデン、タングステン、チタン、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、スズ、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン、またはケイ素から成る群の中から、またはその他の導電性材料、その化合物、合金、または前駆体の中から選ばれるようになっている。] [0022] ナノメートルの薄さの透明のスペーサー層は、カルシウム、マグネシウム、フッ化バリウム、または石英から成る層から成る、または他にも複数のポリマー層から成ることが好ましい。多孔質の、またはフォーム状のポリマー中間層の細孔は、いずれかのガス、好ましくは空気で満たされているとよい。] [0023] 金属製のまたは強発色性の粒子の第3の層は、銀、金、パラジウム、白金、銅、インジウム、アルミニウム、ニッケル、クロム、バナジウム、モリブデン、タングステン、チタン、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、スズ、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン、またはケイ素から成る群の中から、またはその他の導電性材料、その化合物、合金、またはそれらの前駆体の中から選ばれる元素または化合物から成ることが好ましい。] [0024] 化合物とはいずれも、シュウ酸塩、炭酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、水酸化物、リン酸塩、または次亜リン酸塩などの、主に金属塩であると解釈される。金属塩を使用する場合は、これらの金属塩にさらに別の還元剤または酸化剤が添加されているとよい。] [0025] 還元剤として検討されるのは、ギ酸の塩、シュウ酸、還元性窒化水素化合物、例えばヒドラジン類、または、無機系の還元剤、例えばスズ(II)塩、次亜リン酸塩、亜ジチオン酸塩、またはホウ化水素化合物である。] [0026] 酸化剤として検討されるのは、過酸化物、過炭酸塩、過ホウ酸塩、硝酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、ならびに同様の臭素化合物である。] [0027] したがってこれらの添加剤は、レーザーによる活性化処理が可能であることが好ましい。] [0028] そこでは、熱または光(好ましくはレーザー光)の作用下で、金属化合物のナノ粒子または低級酸化物が生成されるようになっている。] [0029] 構造全体は、光、主としてレーザー光、または十分な強度を持つそれ以外の光源の光の作用によって、または高温の物体に直に触れたりまたは著しく接近したりすることによって、空間的に画定およびで構造化されて、人間の目にとり識別可能であるようにその色が変化するが、その際には、任意の字(Zeichen)、文字(Buchstaben)、字列(Zeichenketten)、図柄(Muster)、線、絵、記号、意匠、または図形情報が、それぞれのナノ層の構造変化、または、ナノ粒子もしくは粒子の一部の配列または再配列により、可視化されるようになっている。] [0030] この金属粒子または強発色性の粒子の数量は、好ましくは高エネルギーのレーザー光を利用した金属粒子の熱変化または溶解によって、好ましくは層の内部の、固形でかつレーザーにより液化することができる酸またはアルカリ、またはレーザーによる活性化処理が可能な酸化剤により、無色の生成物を得ることによって、達成することができる。] [0031] それぞれの層には、他にもレーザー光を吸収する添加剤を含ませることができるが、これらの添加剤は、カルボキシル基を有する分子であることが好ましい。] [0032] 被覆された粒子または粒子の一部の配列または再配列は、他にも特にそれぞれの層の熱変化または例えばエンボス加工などの機械的な変化により、行われるようにすることもできる。] [0033] (少なくとも三つの層から成ることが好ましい)多層構造では、電磁波を反射する層界面、ないしはミラー、ないしは十分に高い屈折率を持つ材料(2/3)から成る層を利用した、ナノ粒子の光吸収特性の光学的な共鳴増幅によって、物体に強い呈色が引き起こされるが、そこでは、素材の光学的な二次元発色/構造化が、レーザー光またはその他の局所的な熱源を利用して達成される。] [0034] その際に本発明に従った構造においては、顔料インキとは対照的に、結果として生じる色が、粒子の固有色ではなく、金属粒子から層界面までの距離および素材の屈折率により決まるようになっている。] [0035] この効果は、光の干渉に基づくいかなる発色法とも異なり、大半は、ナノメートルという段違いの薄さの複数の層にナノ粒子が存在する場合だけに生じるものであって、しかもこの効果が現れるのは、強い光吸収特性を示す粒子のところだけに限られている。] [0036] 本発明は、この点で、熱または光(好ましくはレーザー光)により、素材に直接書き込めるようにする斬新な印刷システムを拠り所としている。] [0037] レーザー印刷またはインクジェット印刷、または同様の印刷法とは対照的に、そこでは、インキないしはその前駆体が、素材の内部にナノ層としてすでに組み込まれていることになるのだが、これがレーザー光により、局所に限定して、狙い通りに変化されるようになっている。] [0038] ナノ粒子およびナノメートルの薄さの複数の層を利用して行われる、フィルム、紙、天然石、タイル、セラミックス、エナメル表面、および、陽極酸化処理、塗装、ないしはクリアコートが施されて不動態化された金属のレーザー描画は、それによって、特にサニタリーおよびエクステリア部門の各種表面、ファサード、セラミックスや、様々な装身具、あるいは他にも車体パネルや装飾部門の様々な要素のカラーデザインを最適な形で達成することができるのだが、数多くの特徴により、広く一般に行われる顔料に基づいた着色とは区別されるものである。] [0039] ・色相を調整可能 ・ 同じ化学物質ですべての色を実現 ・ 光による色褪せがなく、安定している ・材料使用量が僅か(マイクロメートルの厚さの顔料皮膜に対し、薄層の厚さはナノメートルだけ) ・スマートなメタリック調の外観−所望される場合 ・ 毒性が低い(材料使用量が僅かである他、使用可能な化学物質の選択肢が広いことによる) ・可視エレメントと不可視エレメント(主にスペクトルの赤外波長域)の組合せ ・機械可読 ・極度の熱安定性 ・バーコードおよびラベル技術と組合せ可能 ・ 温度や湿度などの外的刺激に応答して変色するエレメントを組み込める。] [0040] この新製品は、色褪せしにくいために、屋外エリアの印刷物、紙、またはフィルムなどのように、毎日光に晒される製品としてこれを使用することも、その重要な導入分野であると看做すことができる。] [0041] 肝要であるのは、下地材料そのものに、レーザー光または局所的な熱の作用により、多層構造が局所的に変化することによって(共鳴層とも呼ばれる)、そのために(レーザープリンター、インクジェットプリンター、または熱転写プリンターのように)顔料を一切塗布する必要なく、光学的な2D/3Dマイクロ構造を利用した呈色を来たす点である。] [0042] 代表的な適用例においては、他にも、多くの場合はメタリック調である粒子、特にナノ粒子の、結合、分離、または生成を、この呈色のために利用できるようにしている。] [0043] また、スペーサー層の厚さに生じる変化も、構造化された屈折率の高い層によるナノ粒子の共鳴増幅によって、容易に視認可能な光信号に変換されることになる。] [0044] 本発明に従った構造を、図に例を示して解説する。色調整のための自然または人工の構造は、数字6によって特徴付けられる。] 図面の簡単な説明 [0045] 請求項1に従った薄層構造の構成方式を示す図である。 レーザーまたは熱を利用したカバー層(5)の光学密度の変化による、薄層構造の描画を示す図である。 レーザーまたは熱を利用した層(4)の光学密度の変化による、薄層構造の描画を示す図である。 レーザーまたは熱を利用した反射層(3)の光学密度の変化による、薄層構造の描画を示す図である。 顔料の中間担体を有する薄層構造の構成方式を示す図である−図1と同じナノメートル構造および図2から4に説明されるのと同じ技法でありながら、色効果は顔料のところで達成される。] 図1 図2 実施例 [0046] 図1から4には、本発明に従った構造が示されている。図中、符号1は素材を、符号2は素材の表面を、符号3は一つまたは複数の薄層を、符号4はスペーサー層を、符号5は金属粒子、または強い発色性を示す粒子、またはそのような粒子の化学的前駆体を、符号6は光学情報(文字、文字列、記号、図、線、絵)を示す。] 図1 [0047] この構造は、担体材料の少なくとも部分的に光を反射する表面、スペーサー層、粒子層、および場合によってはカバー層から成っている。] [0048] 鮮明な呈色を得るために、ナノ粒子の直径は、好ましくは50nm未満、非常に好ましくは40nm未満に選定される。] [0049] 広帯域にわたる光吸収特性を示すために、それよりも大きい非対称の粒子が採用されてもかまわない。] [0050] この粒子層の代わりに、実質的に多少なりとも連続している、厚さが40nm未満である薄い金属フィルムが使用されてもかまわない。] [0051] この粒子層の占有密度に生じる分子スケールでの変化や、材料に結合されたナノ粒子の空間配列に生じる変化により、表面の光学的な外観に特徴的な変化をもたらされる。] [0052] ナノ粒子の平均直径が500nm未満(好ましくは100nm未満、非常に好ましくは40nm未満)である金属製(Metallisch)もしくは金属様(Metallartig)粒子フィルムの最小反射率の帯域は著しく狭くなっており、そのスペクトルの状況は、空間配列、特に層界面までの距離により、極度に鋭敏に左右されてしまう。(非常に大きな粒子は、光を、吸収する以上に散乱させることになる。)] [0053] この構造は、ナノ粒子の表面占有率、素材/薄層間の層界面の構造、ないしは屈性率に生じる変化が極微小なものであっても、これを、明確に識別可能な色の変化に変換する、具体的には、特定の波長における吸光率の変化、または吸収が最大となるスペクトルのずれに変換する。] [0054] この構造が意図するところとして、ここではある一定の特殊効果を観察することができる。発色団の吸収特性が、観察角度とは無関係であるのに対して、それぞれの共鳴層の反射が最小となるスペクトルには、観察角度により多少なりとも著しいずれが生じるようになっている。したがって本発明に従って被覆された物体は、観察角度によりその色が変化することになる。それぞれの構造に応じて、この色変化を所望される形にとどめたり、または、各成分の適切な選択を通じてほぼ不可視となるほど微小にとどめたりすることができる。] [0055] 本発明に従った方法では、主としてナノ粒子または極薄のナノ層が、生成され、変化され、または破壊されるようになっている。] [0056] 本発明に従った方法では、ミラー層、または一つだけの反射表面と、数十ナノメートル(最大でも数百ナノメートル)のスペーサー層と、さらにその上の、好ましくは1〜20nmの質量厚さを持つ、数ナノメートルの金属層または発色層が使用されている。] [0057] そうすることによってのみ、例えばレーザーは、(類型的にはμsまたはそれよりも短い)その使用可能時間内に、共鳴色が目に見えて変化されるように、層を化学的にくまなくかつ永続的に変化させることが可能となる。厚さが50nm前後またはそれ以上である「中実」な層だと、材料に多少なりとも激しい自己加熱を来たし、それにより、例えば紙である場合は、相応量の排ガスと毒性が懸念される生成物を随伴する「焼印」式の描画を来たすことになる。] [0058] 本発明に従った印刷システムは、強い発色性を示す共鳴体構造を採用することにより、この問題を回避できるようにしたものであり、また、構造の一部が、ガス状生成物の有意な放出を伴うことなく化学的に転換されることにより、オフィス環境における書き込みを可能としたものである。共鳴体の厚さの変化、粒子の分解、およびミラーの変化とならび、無色の前駆体からのナノ粒子の生成も選択されるようにすると好適である。] [0059] その場合は、前駆化合物の無色または黒色に着色された層が反応した後に初めて、ナノ粒子が生成されることによって、共鳴色相がその場で作り出されることになる。] [0060] この反応の例としては、酢酸銀の暗色酸化物系顔料への転換、ビスマス塩、例えばシュウ酸ビスマス、塩基性炭酸ビスマス、または塩基性硝酸ビスマスなどの、黒色、黄色、橙色、または茶色の顔料への転換、シュウ酸ニッケルまたはシュウ酸コバルトの、黒色ないしは暗色に着色した酸化物への転換、不安定な銅化合物の、酸化銅または金属銅への転換を挙げることができる。] [0061] 透明層、特にその厚さは、好ましくはレーザーを使用した、または加熱による熱変化、発泡、架橋反応、または熱崩壊により、調整されるとよい。] [0062] これらの反応はいずれも、400℃未満、好ましくは約250℃の温度で進行する。] [0063] 120℃またはそれ以下ですでに化学転換を呈する、極端な反応性を示す化合物は、要求される長期安定性および素材の加工性に不利な影響を与えかねないために、まずは使用されないようになっている。] [0064] 安定した表面の上には、共鳴層を直接施すことが可能であるが、ここでは紙、および、大型の、特に三次元の物体については、上記で説明した構造を持つ小さな粒子により、表面を覆うようにしている。] [0065] 多層構造は、この粒子の上に施されることになるのだが、この粒子は、最大で3mm、好ましくは0.5μmから60μmまでのサイズを有しており、扁平な金属粒子、または、雲母、カオリン、タルク、またはガラスなどの無機薄片であることが好ましい。] [0066] しかしながら紙については、これに直接色効果を備えることも可能であり、またセルロース繊維−ミラー層、スペーサー層およびナノ粒子層で表面を覆われた炭酸カルシウム混合物−観察される色はおしなべて非常に濃く、純度が高い。] [0067] 粒子を多層構造の担体として使用する場合は、紙、段ボール、または厚紙の表面に塗布するために、製紙業界において広く一般に行われている紙塗工法、特に紙塗工の最終工程が利用される。そのような紙塗工法は、従来技術から知られており、当業者にはおなじみである。] [0068] 粒子は、担体材料に関係なく、被覆対象である素材の表面に、粘着剤、例えば澱粉をベースとする接着剤や、生物学的適応性および/または生分解性のポリマーをベースとする接着剤を使用して結合される。そのような粘着剤は、従来技術から当業者に知られている。] [0069] それに続く表面被覆は、レーザーエネルギーを吸収して、熱をナノ粒子層ないしはその前駆体に伝達するとともに、構造全体を保護することができる能力を持ち合わせた材料を使用して、行われるようになっている。使用されるレーザーの波長が例えば10μmである場合は、最大強度のレーザーエネルギーを吸収できるようにするために、この層の厚さは数マイクロメートルでなければならない。] [0070] それには、金属およびプラスチック表面の長期安定性を示す描画を得るためにも、例えばポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリビニルピロリドン−ポリ酢酸ビニル共重合体(PVP−co−PVAc)、セルロースおよびそのエーテルまたはエステルなどの誘導体、澱粉およびその誘導体から、エポキシ樹脂およびアルキド樹脂まで、多数のポリマーが適している。使用されると好ましいのは、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、セルロースエステルまたはセルロースエーテル、それ以外のビニルポリマー、アクリレート、メタクリレート、ポリアルキド樹脂、またはその混合ポリマーないしは混合物であるが、非常に好ましいのはポリスチレンラテックスである。] [0071] 粒子層は、化学プロセス、真空蒸着、スパッタリング、溶液からの吸着による沈着、溶液からの共有結合、表面の触媒反応による方法、フレキソ印刷、凹版印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、デジタル印刷などの公知の印刷法を利用した印刷、同方向回転ロールまたは逆回転ロールを用いたロールコーティング法、カーテンコーティング、およびその類により、素材の表面に直接塗布されるか、または、まずは顔料粒子の上に形成されるようになっている。] [0072] その場合顔料粒子は、この部門に固有の塗布プロセスで、印刷対象である物体の表面に転写され、そこに結合されるようになっている。] [0073] この粒子の材料は、多くの場合は、金、銀、パラジウム、銅、ニッケル、クロム、スズ、チタン、タンタル、ニオブ、タングステン、モリブデン、ビスマス、アンチモン、ゲルマニウム、またはケイ素などの、腐食に対する安定性を持つ金属である。] [0074] それ以外の金属(例えばアルミニウム)については、コスト面での理由、または安定性の面での理由から制約付きではあるが、使用することもできる。] [0075] それよりも安定性に劣る卑金属については、例えば酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、石英、複数の粘着性酸化フィルム、または他にも各種ポリマー、(ポリ)カルボキシレート製、(ポリ)ホスフェート製、(ポリ)ホスホネート製の複数の層から成る、不活性保護フィルムを使用して、腐食から保護した上で使用することができる。] [0076] これらの保護層は、当然ながらそれぞれの厚さにより、保護材料フィルムの色ないしは屈折率に影響を与えることになる。] [0077] 他にも、それ以外の任意の金属、およびありとあらゆる種類の合金、または他にも適切なサイズの適切な光学的挙動(多くの場合、安定性であることが好ましい)を持ち合わせたカラー粒子(例えばポルフィリン、フタロシアニン、またはその類から成る沈殿物)についても、色品質こそ異なるが、実質的に使用することができる。] [0078] 多層構造に投入される金属または金属塩は、リサイクルプロセスの中の廃水処理設備で、好ましくは最大で80%まで再生可能であることが好ましい。] [0079] 印刷画像を作成するためには、本発明に従って、構造のすべての材料が、熱学的・光学的に改質されるようにするとよく、例えばミラー、ミラー/ナノ粒子間の距離、またはスペーサー層の上方または下方のナノ粒子の数が、印刷技術により所望の色効果を達成するために、変化されるようにするとよい。] [0080] 本発明による革新技術は、次の通りである: ・ 色が安定した、色褪せが不可能であるように印刷される紙、フィルム、および素材表面 ・局所的なレーザーエネルギーまたは熱伝達による発色および色変化 ・顔料を不要として自由に選択可能な色 ・ナノメートルの薄さの複数の層による構造] [0081] 熱による描画のために必要な光源は、微小なビームの開き、微小な線幅/帯域幅:(細い線幅は、生成される放射線の周波数が高純度であることと同義)、高いエネルギー密度(レーザービームが共鳴体の内部で強い収束性を示すとともに自己増幅することによる)、大きい時間的コヒーレンスおよび空間的コヒーレンスを有することが好ましい。したがって、光源として適しているのは、主としてレーザーである。その他の光源(各種LED、Hgまたは金属蒸気またはその類を使用した高エネルギー・ランプ)も同様に、光学的に適切な準備を整えた上で使用することができるが、しかしながら、それらのエネルギー密度は過小であることが大半である。高温の表面により、効果を熱で誘発することも同様に可能であるが、これは、感熱プリンターと同様に、低速で実行されるようにするとよい。] [0082] レーザーのタイプとして考えられるのは、固体レーザー、半導体レーザー、液体レーザー、ガスレーザー、および化学レーザーである。] [0083] レーザーは、物理学的な方法に基づいて区別される:光ポンプレーザー、ガス放電レーザー、および化学レーザー、化学レーザーでは、ポンプエネルギーが化学プロセスによりもたらされるようになっている。] [0084] 固体レーザーは、最も古いタイプのレーザーとして知られるが、そのビーム品質は、どちらかというと劣ったものとなっている。] [0085] 最も重要な固体レーザーは、ルビーレーザー、ネオジム−YAG(Nd:YAG)レーザー、およびNd:ガラスレーザーである。] [0086] 半導体レーザー、各種LED、クリプトンアークランプ、およびハロゲンランプは、連続発振(CW)モードに適しており、またキセノン閃光ランプは、特にパルス発振モードに適している。] [0087] 銅蒸気レーザーは、いずれも同じような動作データを有している、一連の金属蒸気レーザー(鉛蒸気レーザー、カルシウム蒸気レーザー、金蒸気レーザー、マンガン蒸気レーザー、タリウム蒸気レーザー、インジウム蒸気レーザー)の中では最も良く知られた、金属蒸気レーザーを代表するレーザーである。これらのシステムはみな、動作温度がかなり高い点、パルス発振モードでしか動作できない点、しかしその代わりに増幅係数が非常に大きい点、他にも一部は高効率を有する点で共通している。] [0088] 半導体レーザーの長所は、高効率であり、その動作に必要であるのは僅かな直流電圧だけであり、レーザーダイオードが非常に小さく、耐用期間が非常に長い(稼動時間は最大数百万時間)点にある他にも、レーザーダイオードは、連続発振モードにも、部分連続発振モードにも、パルス発振モードにも適したものとなっている。] [0089] ガスレーザー・タイプのレーザーは、一台集団を形成している−レーザー放出に適するガスの種類は多岐にわたる。これらのガスは、長さが10cmから200cmまでの間のガス放電管の内部に充填される。このレーザーは、主に電極間の高電圧放電によりポンプされる。この放電電流は、数mAから100Aまでであるとよい。その例として挙げられるのは、何よりも特にヘリウムネオンレーザーである。] [0090] イオンレーザーでは、活性媒質とて、単独のガス、例えばアルゴンまたはクリプトンが使用される。しかしながらそこでは、中性原子ではなく、イオン化された原子に由来するレーザー放出が行われるようになっている。非常に興味深いのは、三重イオン化酸素を使用して稼動するレーザーである。紫外線帯域に数本のスペクトル線を生じる以外にも、黄緑色の帯域にも559nmのところに強いレーザー遷移特性を生じる。このスペクトル線は、パルス発振モードにおいて、増幅率が非常に高いことを特徴としている。] [0091] エキシマレーザーという名称は、「励起された二原子分子」というような意味を持つ「excited dimer」という英語の表現に由来している。しかしこの分子は、励起状態がもはや存在しなくなると直ちに崩壊して、そのエネルギーをレーザー放射という形で放出する。このタイプのレーザーで最も多く使用されるのは、例えばフッ化アルゴン(ArF)、フッ化クリプトン(KrF)、および塩化キセノン(XeCl)などの、希ガス原子とハロゲン原子の化合物である。エキシマレーザーは、スペクトルの紫外線帯域または青色の帯域の波長を持つ、高出力パルスレーザーである。これを使用することにより、人体組織の冷間切断、すなわち、加熱抜きでの組織の切断を達成することができる。] [0092] ガスレーザーのさらにもう一つの例が、COレーザーである。] [0093] 二酸化炭素レーザー(CO2レーザー)は、電気励起型のガスレーザーである。このレーザーは、固体レーザーとならび、最も多く導入されている、工業的に導入される中では最高の出力を持つレーザーである。] [0094] N2分子は、共振器の内部でガス放電により励起される。N2分子は、非常に長い間(〜1ms)この励起状態にとどまるが、それによりN2分子がCO2分子と衝突してこれを励起する確率が高くなる。類型的な出力パワーは、10Wから15kWまでの間である。CO2レーザーは、材料加工に優先的に導入される。そのようなCO2レーザーの放射線は、直線偏光されている。比較的簡単な技術により、非常に高い出力パワーが高効率で達成される。] [0095] また、その屈折率が高いことにより、高い反射率が達成されるために、これを出射ミラーとして使用することができる。] [0096] ヘリックス型TEAレーザーは、高圧での横放電励起方式により動作するCO2レーザーである。] [0097] CO2レーザーの波長は赤外域にあり、このため−ネオジム−YAGレーザーまたはダイオードレーザーの場合とは異なり−これをグラスファイバーで導くことは不可能である。] [0098] ナノライター・レーザーは、基本的に拡散冷却型のCO2レーザーとして構成される。そこでは、間隔を詰めて並べた二つのプレート間の高周波動作によるプラズマ放電が利用されるが、これらのプレートは同時に拡散による冷却をもたらすようになっている。ビームパスは、ミラー間を何度も行ったり来たりしており、出射は一方のミラーの長さを切り詰めた端部のところで行われる。このレーザーは、スラブレーザーと呼ばれることも多い。300Wまでの低出力では、ビームが長く延伸された二つの電極に沿って走るが、このレーザーでは、ガス交換が一切行われない。パルス幅が短い(0.01〜1μm)パルス発振モードの場合は、低出力時の冷却とあわせ、ヘリウム添加を省略することができる。そのようなTEA−CO2レーザー(TEA:transversal excited atmospheric pressure(大気圧横放電励起))への給電は、例えばマルクスジェネレータを用いて行われるが、これは、ブルームライン型のパルス発生装置として構成される。このレーザーは横向きに励起され、標準圧力においても動作する。] [0099] 最も普及しているのは、500W〜15kWの出力範囲に導入される、ダウンフロータイプのCO2レーザーである。「流れが緩慢な」ダウンフロー型レーザーの場合は、ガス交換だけが行われ、冷却は放電管の壁面における拡散により行われる。「流れが急速な」ダウンフロー型レーザーの管系に充填された混合ガスは、ガス交換および冷却の目的で、さらにもう一つのポンプ(ルーツポンプまたはタービン)を使用して循環されるようになっている。出力が非常に高い場合は、放電およびガス流がビームの向きに対して横向きとなる(クロスフロータイプのCO2レーザー)ために、非常に急速なガス交換が可能である。しかしながらフロータイプのレーザーは、前提としてガス供給を必要とすることから、これをナノライター・レーザーとして有意に導入することは不可能である。] [0100] ナノライター・レーザーシステムには、多くの場合、スペクトルの赤外線帯域の10.6ミクロンの波長を持つ強力な不可視レーザー放射線を生成する、TEA二酸化炭素(CO2)レーザーが含まれることが好ましい。] [0101] レーザーは、1977年より世界保健機構(WHO)の規則によって五つの異なる保護等級に分類される:] [0102] 何よりも特に、保護等級1(レーザー光が無害であること)になおも適合できるようにするためには、次に示す安全上の様々な特徴がシステムに組み込まれなければならない:] [0103] システム全体を、保護ケーシングの内部に完全に封入する。通常の使用下では、この保護ケーシングによりレーザービームは完全に覆い隠されることになる。システムに、安全遮断システムを備える。ケーシングが開かれると、(CO2)レーザービームがオフにされるようにする。] [0104] レーザービームは、火傷や目の重大な損傷の原因となることがあるために、レーザーシステムの不適切な取り扱いを、様々な技術装置により排除する。レーザービームが目に侵入すると、最大許容温度を超過し、密に配列された視細胞(錐体)が網膜の内部に引っ込み、そこでレーザービームにより破壊されてしまう。] [0105] レーザービームは、可燃性材料の引火の原因となり、火事を引き起こすことがある。このためレーザーシステムは、内部センサーによる常時監視を抜きにしては、決して稼動してはならない。] [0106] レーザーシステムを利用するための前提は、構成、設置、点検整備が適正に行われた、作動信頼性を有するフィルターである。書き込みプロセスは、プロセスガスを使用する彫刻プロセスではないものの、しかし除去された微小の材料は、必要時には活性炭フィルターにより捕捉されなければならないために、書き込みプロセスの際に生じる蒸気や煙を最小限とする。] [0107] レーザー・ライターにとり不適切な材料が使用されると、毒性のある刺激性ガスが生成されることがある。] [0108] レーザーシステムの電子機器の内部には、危険な電圧が発生している。通常の使用目的での機械への介入を不要とすると同時に、技術的な手段により介入が抑止されるようにする。] [0109] システム内に安全ラベルを取り付ける。ラベルは、ケーシングを無理やり開いたときだけに、見えるようにする。他にも、レーザー・チューブのレーザー出口開口部の隣に一枚、ならびにチューブの上側にも貼付する。これらのラベルは、レーザー・チューブが露出されたり、取り外されたりした場合だけに、見えるようにし、通常の運転条件下では見えないようにする。] [0110] 室温は、摂氏17度から27度の間に保たれなければならない。] [0111] 湿度は、70%未満でなければならない。] [0112] このレーザーシステムは、単独の出力ユニット−レーザープリンター、(ラスターベースの出力ユニットとならび、他にもインクジェットプリンター、バブルジェットプリンター、およびドットマトリックスプリンター)、またはプロッター(「ベクトル」ベースの出力ユニット)−となっている。両者の違いは、文字およびその他の図形の作成方式にある。ラスタープリンターが、文字を作成するために、前後への往復運動を行うのに対して、ベクトル・プロッターは文字の輪郭を辿るようになっている。レーザーシステムは、ラスター運動、ベクトル運動のいずれもこなすようにする。レーザーシステムのプリンター・ドライバーは、ウインドウズ、ユニックス(リナックス、...)またはその類のアプリケーションプログラムと協力して、正しい画像をレーザーシステムに送信する。] [0113] このレーザーシステムは、まるでプリンターやプロッターのような出力ユニットとなっている。この出力ユニットは、コンピュータシステムで図形が作成された後、その図形を、それがレーザープリンターやプロッターで印刷されるのと同じように印刷する。図形情報は、ケーブル(類型的にはUSB)を介してレーザーシステムに送信された後、レーザーシステムのRAMに記憶される。ユーザーがデータファイル(のすべて、または一部)をメモリにロードし終えると直ちに、演算処理を開始できるようにしている。] [0114] 典型的なレーザープリンターとナノライターの唯一の重要相違点は、レーザーシステムのプリンター・ドライバーにより、他にもレーザーエネルギーの大きさを制御できる点にある。] [0115] レーザー強度は、純白黒方式で制御されるようにするとよい、またはグラフィックデザインである場合は、使用されるそれぞれの色に対して、0〜100%の強度パーセンテージを割り当てることによって、レーザー強度が制御されるようにしている。レーザーは、比例方式でパルス発振されるか、さもなければその強度を制御されることになるために、このパーセンテージは、レーザーパルスがどれくらい長く持続するのか、またはレーザー光の強度がどれくらい高いのかを表している。基本的に強度は、色効果をどのくらい深くするかに直接関連付けて、調整されるようになっている。] [0116] ガルバノミラー、回転ミラー、および媒質のフィードフォワード運動を利用し、速度を調整することによって、システムの最高速度に対する運動系の動作の緩急が制御される。例えば速度が100%であるときには100センチメートルであるとすると、10%の速度は10センチメートルと等しくなる。これは、書き込みの際にレーザービームが媒質により移動されることになる速度である。強度が高めに設定され、かつ高速であることによって、微小な強度であり、かつ遅速であるとき−システムの印刷速度がそれよりも低い場合−と同様の効果が生み出される。ラスターモードにおいては、PPI(レーザーパルス/インチ)がプリンターの類型的なdpi値と等しくなることが多い。] [0117] エネルギーが非常に高く、パルス繰り返し数が低い場合は、紙に穿孔を来たしてしまう−この場合は、有毒排ガスが生成され、適切な吸引処理が必要となるために、これを目指してはならない。] [0118] レーザービームを偏向させるために、多くの場合は回転ミラー、Qスイッチ、または各種ガルバノメータ(開ループ制御式、閉ループ制御式のガルバノメータ)のいずれかが使用されるようになっている。ガルバノメータは、コンピュータから電圧を受け取るようになっている−短時間の電圧ピークが生じ、極めて迅速な加速が行われる。このときには、センサーからコンピュータに送られてくる位置信号の照合が連続的に行われる。このときに、軸が所望の地点に位置していると、数ナノ秒以内にガルバノメータにおいて極性方向が変更される、すなわち、短い制動パルスが発生され、軸はそれを受けて突然停止するようになっている。オーバーシュートの可能性は排除されており、また周速も大幅に上昇している。ミラー、Qスイッチ、またはガルバノメータを用いて、レーザービームの帰線消去(ブランキング)が行われるようにするとよい−そうでない場合は、回転するミラーやガルバノメータにより作成できるのが、閉じた連続線や図形だけに限られることになる。これらのピクセルや線を消すために、多くの場合はシャッターとも呼ばれる、さらにもう一つのガルバノメータが使用されるようになっている。このガルボは、偏光ユニットとレーザーとの間に配置される。その場合は必要時にコンピュータからこのガルボ・シャッターに信号が送られ、ガルボ・シャッターは、それを受けて旋回されてレーザーのビームパスの内部に入ることにより、ビームを遮るようになっている。レーザービームは、ブランキング・ガルボによって極めて迅速にオン・オフされるようにするために、 でなければならない。] [0119] レーザー効果:今日では、各種素材のレーザー支援加工を抜きにしては考えられなくなっている、というのもこのツールには数多くの長所があるからである:レーザービームにより、輪郭が鮮明に定められた細かい地点の加工が可能である、レーザー装置は、良好かつ正確にプログラミング可能である、レーザー設備は、再現性に非常に優れる、すなわち公差は最小限である、レーザービームは、磨耗とは無縁であるために、収益性に非常に優れる、溶接および鑞接、そこでは、何よりも特に、そのためには小さな領域の加熱だけで済むという特性が利用される、切削および(パルス発振レーザーを使用した)ボア径<0.5mmの穴あけ、ならびにレーザー描画−非常に速い、比較的低コストでしかも品質に非常に優れる。] [0120] 放射線と物質間の相互作用は、物理学的に見て四つの範疇に分類される:加熱、溶融、蒸発、およびイオン化。これらの範疇の内のどれを利用するかは、用途(溶接、鑞接、切削、穴あけ、描画...)によっても決まるし、材料によっても決まる。マーキングされる部分の輪郭形状をはっきりさせるためには、熱影響ゾーンの拡大が阻止されなければならない。これは、エネルギー密度を非常に高くすることにより達成されるが、それにより素材は、ナノ秒以内に加熱されることになる。] [0121] プラスチックを変色させる場合は、表面品質に支障を来たすことなく、色が局所的に変化されることにより、マーキングが達成されるようにしている。レーザー光の波長との関係でプラスチックを適切に選択することによって、放射の際に、色に変化が生じるようにしている。この方法により、選択された材料に応じて、様々な色のマーキングを作成することができる。それ以外にも、プラスチックの場合であっても、材料除去によりモノクロ模様を作り出すことが可能である。例えば、光を透過しない材料層を除去し、透明な母材が露出されるようにするとよい。それにより、前方からの光の入射や後方からの照明によって識別できるようになるマーキングを作成することができる。さらにもう一つの可能性として、プラスチックをレーザーにより加熱して、膨れを生じさせるという方法がある。この膨れは、冷却後にも消えずに残り、それによりマーキングとなる。しかしながら、この高温効果により、有毒排ガスの生成や材料の変質がもたらされることになり、オフィス内での稼動は、望ましくない、もしくは耐えられないものとなる。ナノライターにより、除去生成物の大掛かりな排出を伴うことなく、ナノ薄層の内部に所望される効果を達成することができる。] [0122] プラスチックの加工は、金属よりも格段と低い出力で行うことができる。その理由は、ブランクの状態で90パーセントから100パーセントの反射率を有することもある、金属の表面性状にある。他にも材料加工では、金属の熱伝導性および融点が重要な役割を果たすことになる。融点が高いほど、レーザー加工は困難になる。] [0123] 出力密度の増大とあわせ、より微細な加工の可能性を達成するために、適切な光学系を利用して収束される、焦点の直径によっても、加工にどのタイプのレーザーを導入するかが決まる。He−Neレーザーは約1μmに、Nd:YAGレーザーは5μmに、(金属加工のために最も多く利用されるレーザー・グループである)CO2レーザーは約25μmに収束させることができる。レーザーの選択にあたっては、何よりも特に穴あけおよび切削については、パルス発振レーザー(大半がNd:YAGレーザー)を抜きにしては不可能であるかもしれないために、パルス幅についても同様に配慮する必要がある。] [0124] いずれのケースにおいても、レーザー出力が高い場合は、気化ゾーンが発生し、これに隣接して溶融ゾーンおよび加熱ゾーンが発生する。したがって適用例により被加工品は、一定の出力と収束率をあわせもった、パルス発振レーザーまたは連続発振レーザーを使用して、狙い通りに加工されることになる。] [0125] システムの合計エネルギー消費量は、基本的にレーザー出力に廃熱を加えることだけにより求められるが、これに対して、フィードフォワード運動のためのエネルギー消費量は微々たるものであり、また熱を利用したトナーの追加定着プロセスについては、一次的には想定されないものの、二次的には本方法と組み合わせられるようにしてもよい。このため装置がエネルギーを消費するのは、基本的には直接的な印刷運転においてだけとなる。現在の典型的なレーザープリンターの「待機」電力は約5ワットから30ワットまでの間であり、印刷運転時には最大で1,000Wの出力が引き出されるようになっている。この点ナノライターは、エネルギー消費量がそれよりも低いことによっても、また最初の用紙までの、いかなる加熱時間も不要であることによっても、既存の印刷法に対して格段と際立ったものとなっている。] [0126] 製品の個装が増大の一途を辿り、またそれに付随して製品固有のマーキングが施される中にあって、包装のミシン目(引きちぎり、はぎ取り、切り取りを支援)は重要性を増している。CO2レーザー放射線により、例えばプラスチック製および複合材料製の薄いフィルム、ラミネート、生地、および紙などの被加工品に残留物を生じることなく、様々な素材の柔軟性に富んだ急速かつ正確なミシン目加工および切断が可能となる。このモードは、追加オプションとしてナノライターに組み込まれるようにするとよい。] [0127] 本発明に従った方法では、構造のすべての層が、発色に寄与する反応性の層として利用されるようになっている。これについては特に、必要なエネルギーを最適に利用して、それにより書き込み速度を最大限化するために、レーザーとの相互作用に留意しなければならない。] [0128] CO2レーザーの波長は、10.6μm(標準設定)または9.6μm付近に調整されるとよい。ケイ酸塩およびその類似構造は、この波長の格段と優れた吸収性を示す(一桁以上の開き)。Nd:YAGレーザー(1.06μm)も同様に使用することができるが、しかし、導入されるレーザーエネルギーに指向性を持たせるためには、何らかの発色団を追加して導入することが必要となる。したがって、例えば高温の空気、高温の表面(スタンプ、ピン)、または、CO2レーザーまたはEr:YAGレーザーまたはHo:YAG(yttrium aluminium garnet(イットリウム・アルミニウム・ガーネット))レーザーを使用して、多孔質のSiO2ゲル層の、ケイ酸塩の固化層への転換を、層厚を大幅に低減しながら(色効果)もたらすことができる。層の内部でレーザーエネルギーを最適に吸収できるようにするためには、材料に、着色剤、好ましくは0.1ないし5重量パーセントの無機塩が添加されるとよい−これについて、考えられる発色団は、銅塩、クロム塩、または希土類である。] [0129] 本発明によれば、オフィスにおける通常の需要を満たすためには、出力が最大300Wまでのレーザーが使用されることになる。それよりも高いレーザー出力は、産業用に適用され、例えば生産ラインにおける描画のために、例えば包装のために、または大規模印刷工場において、導入される。] [0130] 上述の実施例に対応した適切な装置および書き込みシステムは、特許請求の範囲に定義される。] [0131] 以下の例は、技術的な実現方法を説明するものであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。] [0132] 例1:表面増幅による色効果 最初に紙の表面に、厚さ45nmの銀フィルムをスパッタリングにより蒸着させる。その後、高真空蒸発法により、石英層、フッ化マグネシウム層、フッ化カルシウム層、または同様の透明層を施す。その際には、真空中で紙に付着した水分が取り除かれる(含水率5%まで、長い予備ポンピング時間が必要)。紙を前もって加熱することにより、ポンピング工程の所要時間を大幅に短縮することができる。その後、多くの場合はこれも銀であるのだが、層(3)のための所望の材料を、タングステン・ボート、モリブデン・ボート、またはタンタル・ボート内で、または、電子ビームを利用して(場合によっては他にも交流プラズマを利用して)、加熱蒸発させる。その際には、紙のマトリックス構造の熱分解を回避するために、紙の表面温度が200℃を超えてはならない。蒸着した、またはスパッターコートされた銀層の質量厚さは、類型的には3ナノメートルから10ナノメートルまでの間であるが、カラー印刷のスペクトル帯域は、広帯域のスペクトルから、層厚の増大に伴って、一つ(または複数)の鮮明なスペクトル帯域を経て、金属表面の印象を醸し出す方向に向かって、ずれていく。最適の発色性を達成するためには、平方インチ当たりのアンペア数を約10mA、アルゴンの圧力を0.1mbarとしたときに、例えば5nm(質量厚さ)の金または銀が10秒以内にコートされるようにするとよい。金層については、定着剤が必要となる場合が多い。金の代わりに、腐食に対する安定性を示す別の金属を使用してもかまわない。] [0133] 例2:プラスチックフィルムの表面に施されたカラー層の効果 紙の代わりに、熱安定性を示すプラスチックフィルムであれば、どのようなものであっても、例1に準じて使用することができる。工業的に最も広く使用されているのは、PET、PTP、PP、またはPE製のフィルムである。しかし基本的には、担体材料であれば、どのようなものであっても使用することができる。特に少なからぬ表面(例えばPEまたはPP)で生じている付着に関する問題は、コロナ放電、火炎処理、エッチング、またはプラズマ処理による、フィルムの前処理を不可避としている。] [0134] 例3:屈折率が高い中間層を有する材料表面の色効果 紙、フィルム、顔料(例えば雲母)の表面、またはプラスチック表面に、反応性高真空蒸発法または反応性スパッタリング法により、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化ニオブ、または、同系の窒化物または酸窒化物などの材料から成る層を施す。大半の酸化物は、層界面のところに、効率的な光の反射特性を有している。続いて、例1の手順に従って、屈折率が低い材料から成る層、例えばフッ化マグネシウム層、フッ化カルシウム層、フッ化バリウム層を施す。その後の処理は、例1においてすでに説明したのと同様の手順で行う。] [0135] 反応性高真空蒸発法およびスパッタリング法(多くの場合は酸化物、窒化物、または酸窒化物)では、各材料の必要な化学量論組成を保証するために、プロセスガスの精密な制御が必要である。金属とは異なり、純粋な不導体は、大半は直流パルス設備または交流パルス設備である専用のスパッター設備を使用しない限り、しかも、かなり高いスパッター出力を使用しない限り、スパッタリングを行うのは不可能である。窒化物または酸化物は、多くの場合、これらに相当する金属と比べて最大で約10倍まで、スパッタリングに余分な時間を要している。] [0136] 例4:半透明ミラーによる色効果 素材の表面、または顔料の表面にまず、稠密ではない粒子層、または、適正な付着性と腐食に対する安定性を併せ持つ金属の非常に薄い透明層を、化学蒸着法、高真空蒸発法、またはスパッタリング法により施す。これに適した金属は、ここでは例えば金(多くの場合は必ず付着層を同時に備えなければならない)、銀(安定性は月並み、付着性に劣る)、パラジウム(安定しているが、付着性に劣る)であり、好適にはチタン、ニオブ、クロム、ニッケル、スズ、およびその類である。その被覆は、スパッタリング法、または、加熱蒸発法もしくは電子ビーム蒸発法により行われる。その後の処理は、例1において説明した手順と同様にして行う。] [0137] 例5:その他の塗布技術 原則として上述のすべての適用例において、ナノ粒子は、本発明に従って、ナノ粒子層(4)として、また材料表面(2)の層界面特性を変化させる目的で、いつでもコーティングまたは印刷することができる。その後で、例1において説明した手順と同様にして処理を行う。] [0138] 例6:金属塗装面の表面に施されるカラー層 市販のステンレスフォイル、真ちゅうフォイル、またはアルミニウムフォイルを、例1と同様に構造化する。最適付着性を達成するために、多くの場合は材料をまずシランカップリング剤により被覆する。多くの場合このシラン処理は、酸化物層の表面にシランを吹き付けて、80℃から160℃の間で焼き付ける、スプレードライ法により行われる。その際にシラン層は架橋結合されるようになっている。] [0139] ナノ粒子は、濃縮液(>>金属100mg/l)から金属コロイドとして塗布し、化学反応ないしは吸着により結合させてもよい。低濃度のコロイド状溶液は、技術的なプロセスには(プロセス所要時間が長いために)多くの場合不向きである。大半のコロイドは、ポリマーで保護されて使用されるか、または表面を厚さ1〜100nmのガラス層またはポリマー状の層により覆われた状態で、導入されるようになっている。粒子保護ポリマーは、その高い化学親和力によって薄層の帯電表面と結合するように、薄層の電荷とは逆の電荷がかけられるようにするとよい。ここでは他にも、疎水性引力を有利に利用することができる(プラスチックコートから成る薄層(3)+疎水性のチオフェン単分子層により表面が覆われた金/銀/胴のナノ粒子)。] [0140] 例7:コーティングによる表面保護 例1から6に従って製造された物体の表面を、澱粉溶液、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリウレタン、またはエポキシ樹脂から成るスプレーコーティング、ナイフコーティング、または浸漬コーティングにより覆う。コーティングを乾燥させ、必要な場合は高温下で硬化処理を施す。正確な硬化条件は、コーティング・メーカーの公表データに基づき選択しなければならない。ポリマー溶液を用いて、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、または浸漬コーティング法により、物体の表面を覆い、その後で溶媒を除去して、紫外線(例えばアクリレート)、電子ビーム、または熱により、フィルムが架橋結合されるようにしてもよい。] [0141] 例8:ゾル−ゲル法による表面保護 他にも物体の表面を同様にゾル−ゲルコーティングにより覆い、200℃から800℃までの温度で焼き付ける。ここでは代表的な原料が、チタンのメタレート(例えばチタンエトキシレート)、テトラエトキシシラン、ジルコニウムメタレート類、またはその類の化合物であるが、多くの場合これらは、水と反応して、加水分解によりまずは水酸化物を生成し、熱処理により架橋結合して、化学的にも機械的にも安定した、表面付着性に優れる酸化物を生成する。ここでは数多くの市販製品を使用することができる。このコーティングの層厚は、用途により約100nmから数百マイクロメートルまでの間となる。] [0142] 例9:層のレーザー構造化 例1から6に従って製造される物体を、熱により、または光化学的に架橋可能なコーティングを利用して製造する。そこでは、物体の表面に表面フィルム(2)が施されるか、または薄層(3)の内の一つに代わり、反応性コーティングが使用されるようになっている。これに適しているのは主に、レーザー光によって変化することができるコーティング、およびナノ粒子の前駆体から成るコーティングであり、これらは、レーザー光により暗色の金属製ナノ粒子に転換する。続いて物体に、光学式書き込みシステム(例えばレーザー・ライター)により、赤外線を使用して、空間的に限定されたカラー書き込みを行う。] [0143] この工程により、屈折率、および/または薄層(3)、および/または素材表面(2)のナノ粒子の数量に、局所的な変化がもたらされる。同様に他にもマイクロ波または電子ビームを使用して、熱や電気化学作用により材料の光学特性を変化させることもできる。上記の各工程により、表面のカラー描画がもたらされる。この技術は、感熱紙の代用として現場での描画に適していると同時に、金属フォイルやプラスチックフィルムの印刷にも、また特に斬新な電子ペーパ(eペーパ)としても適している。] [0144] 例10:反応性表面の描画 例1から7に従って製造される物体を、熱により、または光化学的に架橋可能な、反応特性(例えば水膨潤性、温度応答性、...)を持つコーティングを利用して製造する。そこでは例8と同様に、物体の表面に表面フィルム(2)が施されるか、または薄層(3)の内の一つの代わりに、反応性コーティングが使用されるようになっている。これに適しているのは主に、UV架橋型ヒドロゲル(ビスアザイドと架橋結合したポリビニルピロリドン)、またはイオン化したポリマー(ポリアクリル酸共重合体、...)、または熱応答性ポリマー(例えばポリ−N−イソプロピルアクリルアミド)各種ポリマーである。正確な反応条件は、材料との強い依存関係を有している。続いて、必要とされる複数の層により表面を覆われた物体を、レーザー・ライターの放射線を使用して、空間的に限定して架橋反応させる。このプロセスにより、温度、湿度、pH値、またはその他の雰囲気に、狙い通りに、空間解像度をもって応答する、反応性を示す元素を有する金属フォイルやプラスチックフィルムのカラー描画がもたらされる。] [0145] 例11:マイカ顔料 粒子サイズが約10μmである雲母50gを0.75gのカーボンブラック(平均粒子サイズ:15nm、またはそれ以外の黒色顔料)と混ぜ合わせて攪拌する。表面が覆われた雲母を500mlの水に懸濁させ、これに、例えばテトラエトキシシラン、アルミニウムトリプロポキシド、テトラエトキシチタネート、塩化スズ溶液、チタンテトラクロライド溶液、またはその他の成膜剤を添加する。ハロゲンを遊離する化学物質を使用する場合は、塩基を添加することにより、溶液のpH値を定常に保たなければならない。中間層の析出後、粒子を濾過して取り除いて水洗し乾燥させる。] [0146] 顔料の上に、ナノ粒子、またはレーザーにより変換可能なナノ粒子の前駆体をコートする。] [0147] 雲母の代わりに、ガラス薄片、タルク、カオリン、またはその他の担体を使用することもできる。セルロースまたはポリマー繊維などの繊維状の顔料も、使用することができる。] [0148] 例12:ナノ粒子を生成するための、反応性の層のコーティング (所望の色相に調整するための)スペーサー層が施された顔料を、可溶性金属塩、またはV、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Sn、Pb、C、Si、GeおよびBiから成る金属の群の中から選ばれる、好ましくはサイズが100nm未満である極微細な粒子の懸濁液によりコートする。このプロセスは、pHの変化、溶媒の変化、または沈降特性を持つアニオンの添加による沈殿析出により、支援されるようにするとよい。] [0149] これらの粒子は、それ自体が発色性を示すか、または前駆体として、好ましくはレーザーにより、発色団としての特徴を持つ酸化物またはその他の酸化化合物、例えばリン酸塩に転換されるようになっている。] [0150] 急速なレーザー書き込みプロセスを可能にするためには、平均質量厚さを、金属粒子については約5nm、発色性を示す粒子については、その吸光率に比例してそれ以上とすべきである。] [0151] 例13:カバー層 例12の粒子を、コーティング剤、好ましくはポリマーと混合し、物体の表面に塗布する。その後で多くの場合は、有機ポリマーであることが好ましい(もっとも屋外で使用する場合は、無機の、例えばゾル−ゲルコーティングであってもかまわない)さらにもう一つのポリマーから成るカバー層を施す。この被覆の層厚は、0.1μmから100μmまでの間、好ましくは1μmから20μmまでの間である。カバー層は、カラー層を保護するために利用されるだけではなく、それどころかむしろレーザーエネルギーを能動的に吸収して、これを熱または化学エネルギーとして、ナノ粒子ないしはその前駆体から成る層に伝達するようになっている。] [0152] 例14:散乱型カバー層 例13と同様の構造の表面を、レーザービームが入射すると−短時間で溶融されるために−透明となる、光を散乱する材料(多くは白色が選択される)から成るカバー層で覆う。ここでは、レーザーエネルギーを吸収して、伝達し、その後で保護カバーフィルムを生成する、例えばポリスチレンまたはそれに類するポリマーから成るナノ粒子が使用されることが好ましい。この散乱型カバー層の厚さは1〜100μm、好ましくは3〜20μmである。]
权利要求:
請求項1 複数の薄層により被覆された、紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック製部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層であって、素材自体または第1の層が、それ自体により、または層界面のところで、電磁波(3)を少なくとも部分的に反射するミラー層であり、前記ミラー層の上側および/または下側に第2の透明層(4)が施され、さらに前記透明層上に、金属製のもしくは強発色性の粒子またはナノ粒子の少なくとも一つの第3の層(5)、またはそのような粒子の化学的前駆体の層、または薄い金属製フィルムが施されており、さらにその構造全体が、光の作用によって、あるいは、高温の物体に直に触れたりまたは著しく接近したりすることによって空間的に画定及び構造化されて、人間の目にとり識別可能であるようにその色を変化できる、前記紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック製部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層。 請求項2 前記構造が、ピクセルまたはベクトル式に動作する光源の作用により、空間的に画定及び構造化されて、人間の目にとり識別可能であるようにその色が変化されることを特徴とする、請求項1または2に記載の紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック製部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層。 請求項3 前記構造が、レーザー光、LED光、ショートアークランプ、閃光放電ランプにより、空間的に画定及び構造化されて、人間の目にとり識別可能であるようにその色が変化されることを特徴とする、請求項1または2に記載の紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック製部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層。 請求項4 前記人間の目にとり識別可能な構造の変化が、場合によってはさらに追加して、熱線または電磁放射線により、または機械的な処理により、完成されるかまたは固定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック製部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層。 請求項5 紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック製部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層など、光熱方式により書き込み可能な素材の製造方法において、素材(1、2)の表面または内部に複数の薄層を施し、その際、前記素材または一つの層が、それ自体によりまたは層界面のところで電磁波(3)を少なくとも部分的に反射するミラー層であり、前記ミラー層の上側および/または下側に透明層(4)を施し、および前記透明層の上に、金属製もしくは強発色性粒子もしくはナノ粒子の少なくとも一つの層(5)、またはそのような粒子の化学的前駆体の層、または薄い金属フィルムを施すことを特徴とする、方法。 請求項6 素材に呈色描画を施す方法において、前記素材(1、2)の表面または内部に複数の薄層を施し、その際、前記素材または一つの層が、それ自体により、または層界面のところで、電磁波(3)を少なくとも部分的に反射するミラー層であり、前記ミラー層の上側および/または下側に透明層(4)を施し、および前記透明層上に、金属製のもしくは強発色性の粒子もしくはナノ粒子の少なくとも一つの層(5)、またはそのような粒子の化学的前駆体の層、または薄い金属フィルムを施し、および、構造全体を、光の作用によって、あるいは、高温の物体に直に触れたりまたは著しく接近したりすることによって、空間的に画定及び構造化して、人間の目にとり識別可能であるようにその色を変化させることを特徴とする、方法。 請求項7 任意の字、字列、記号、文字、線、意匠、または図形情報(6)が、前記各薄層の構造を変化させることにより可視化されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。 請求項8 色変化の少なくとも一部を、人間の目にとり識別可能なまたは検出システムを利用して検出可能でありかつ前記透明層(4)の厚さおよび/または屈折率に依存した共鳴色により引き起こすことを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。 請求項9 前記色変化の少なくとも一部を、前記ナノ粒子および/または前記ミラー層の数、および/または大きさ、および/または形状を変化させることにより引き起こすことを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一つに記載の方法。 請求項10 レーザーの熱作用によって、無色または色が弱い金属塩から成る発色性ナノ粒子を生成することにより、前記色変化を行うことを特徴とする、請求項6〜9のいずれか一つに記載の方法。 請求項11 前記無色金属塩が、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Sn、Pb、C、Si、GeおよびBiから成る金属の群に由来することを特徴とする、請求項10に記載の方法。 請求項12 前記金属塩が、シュウ酸塩、炭酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、水酸化物、リン酸塩、または次亜リン酸塩として存在することを特徴とする、請求項11に記載の方法。 請求項13 前記金属塩に追加して、熱により活性化可能な還元剤または酸化剤を添加することを特徴とする、請求項12に記載の方法。 請求項14 金属ナノ粒子または低級酸化物を生成するために、還元剤として、ギ酸塩、シュウ酸、還元性窒化水素化合物、例えばヒドラジン類、または無機還元剤、例えばスズ(II)塩、次亜リン酸塩、亜ジチオン酸塩またはホウ化水素化合物を使用することを特徴とする、請求項13に記載の方法。 請求項15 金属酸化物ナノ粒子を生成するために、酸化剤として、過酸化物、過炭酸塩、過ホウ酸塩、硝酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、ならびに同様の臭素化合物を使用することを特徴とする、請求項14に記載の方法。 請求項16 前記電磁波を反射する層の厚さが<800nmであることを特徴とする、請求項6〜15のいずれか一つに記載の方法。 請求項17 前記透明中間層が、フッ化物またはポリマーから成ることを特徴とする、請求項6〜16のいずれか一つに記載の方法。 請求項18 前記の一つの多孔質のもしくはフォーム状のポリマー性中間層の層厚を、レーザーの熱作用により変化させ、その際、前記中間層の孔を、ガス、好ましくは空気で満たすことを特徴とする、請求項17に記載の方法。 請求項19 前記ナノ粒子ないしはその前駆体の上のカバー層として、色効果を隠蔽しかつレーザーにより透明な溶融層に転換される、光散乱特性を持つ層が使用されることを特徴とする、請求項6〜18のいずれか一つに記載の方法。 請求項20 光を散乱させる粒子が、溶融可能なラテックスから成り、白から白味がかった色の後方散乱光色を有しており、前記ラテックス粒子が溶融して層を形成することにより透明となることを特徴とする、請求項19に記載の方法。 請求項21 前記光を散乱させる粒子が、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、セルロースエステルまたはセルロースエーテル、それ以外のビニルポリマー、アクリレート、メタクリレート、ポリアルキド樹脂、またはその混合ポリマーないしは混合物から成り、その際、好ましくはポリスチレンラテックスが使用されることを特徴とする、請求項19に記載の方法。 請求項22 前記透明層の厚さが<700nmであることを特徴とする、請求項6〜21のいずれか一つに記載の方法。 請求項23 前記金属製の薄いフィルムの厚さが<100nmであることを特徴とする、請求項6〜22のいずれか一つに記載の方法。 請求項24 前記金属製のもしくは強発色性の粒子またはナノ粒子の層の質量厚さが<100nmであることを特徴とする、請求項6〜23のいずれか一つに記載の方法。 請求項25 前記素材が、紙、厚紙、段ボール、顔料粒子、フィルム、射出もしくは圧縮成形されたプラスチック製部材、金属、セラミックス表面、塗膜、または腐食保護層から成ることを特徴とする、請求項6〜24のいずれか一つに記載の方法。 請求項26 描画の空間的に画定及び構造化された色の変化のために、出力が最大で300ワットであるレーザーを使用することを特徴とする、請求項6〜25のいずれか一つに記載の方法。 請求項27 一つまたは複数のレーザーが、外部ガス供給の無い一つまたは複数の二酸化炭素レーザー、または一つまたは複数のレーザーダイオードであることを特徴とする、請求項26に記載の方法。 請求項28 描画の空間的に画定及び構造化された色の変化のために、出力が300ワットを超えるレーザーを使用することを特徴とする、請求項6〜25のいずれか一つに記載の方法。 請求項29 前記ミラー層(3)が金属層であり、その際、この層の金属製のまたは強発色性の粒子(5)が、銀、金、パラジウム、白金、銅、インジウム、アルミニウム、ニッケル、クロム、バナジウム、モリブデン、タングステン、チタン、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、スズ、ゲルマニウム、ビスマス、またはケイ素から成る群から、またはその他の導電性材料、その化合物または合金から選ばれることを特徴とする、請求項6〜28のいずれか一つに記載の方法。 請求項30 前記金属製のまたは強発色性の粒子(5)を、熱転換によりまたは好ましくはレーザー光を使用して、特に金属化合物をそれの前駆体、好ましくはそれの無色の前駆体から還元することによって生成し、及び、特に、この層を生成するために、成膜剤、金属化合物、及び高められた温度下にまたは液相中で作用する還元剤を少なくとも含んでなる混合物を使用することを特徴とする、請求項6〜29のいずれか一つに記載の方法。 請求項31 前記金属製のまたは強発色性の粒子(5)の数量を、高エネルギーのレーザー光を利用した金属粒子の熱変化または溶解によって、好ましくは前記層中の固形でかつレーザーにより液化することができる酸またはアルカリ、またはレーザーによる活性化が可能な酸化剤により、無色の生成物とすることによって達成することを特徴とする、請求項6〜30のいずれか一つに記載の方法。 請求項32 前記透明層(4)の厚さを、好ましくはレーザーを使用してまたは熱によって、熱変化、発泡、架橋または熱崩壊により調整することを特徴とする、請求項2〜31のいずれか一つに記載の方法。 請求項33 前記レーザーが、ガスレーザー、特に二酸化炭素レーザーまたはダイオードレーザーであることを特徴とする、請求項32に記載の方法。 請求項34 レーザー光エネルギーの吸収を、前記層中のレーザー光を吸収する添加剤により高めることを特徴とする、請求項6または33のいずれか一つに記載の方法。 請求項35 前記添加剤が、カルボキシル基を有する分子または金属塩であることを特徴とする、請求項34に記載の方法。 請求項36 前記各層(3、4、5)を粒子の上に施し、続いて、これを、印刷技術法、コーティング技術法または紙技術法、例えばナイフコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、または慣用の印刷法、例えば凹版印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、デジタル印刷、カーテンコーティング、または同方向回転ロールまたは逆回転ロールを用いたロールコーティング法により、素材の表面に供することを特徴とする、請求項6〜35のいずれか一つに記載の方法。 請求項37 前記粒子のサイズが最大で三ミリメートルであることを特徴とする、請求項36に記載の方法。 請求項38 前記粒子のサイズが0.5マイクロメートルから60マイクロメートルであることを特徴とする、請求項37に記載の方法。 請求項39 前記粒子が、扁平な金属粒子、または無機系の小薄片物(Plaettchen)、例えば雲母、カオリン、タルク、TiO2、またはガラスであることを特徴とする、請求項35〜37のいずれか一つに記載の方法。 請求項40 素材として、紙、厚紙、段ボールを使用して、前記粒子を、紙塗工の最終工程の紙産業において慣用の方法によって使用することを特徴とする、請求項36〜39のいずれか一つに記載の方法。 請求項41 表面構造化、呈色化が、被覆された粒子または粒子の一部の空間的配列または再配列により、特に前記各層の熱変化または機械的な変化、好ましくはエンボス加工により、行われることを特徴とする、請求項6〜40のいずれか一つに記載の方法。 請求項42 前記素材の表面に、前記被覆された粒子を、粘着剤を使用して結合することを特徴とする、請求項36〜40のいずれか一つに記載の方法。 請求項43 前記粘着剤が、澱粉をベースとする接着剤、または、生物学的適応性および/または生分解性を持つポリマーをベースとする接着剤であることを特徴とする、請求項42に記載の方法。 請求項44 請求項6〜43のいずれか一つに記載の方法に従って製造される、レーザーにより書き込み可能な素材、または請求項1〜4のいずれか一つに記載の素材であって、使用される金属または金属塩が、リサイクルプロセスの中の廃水処理設備において、少なくとも80%の効率で再生可能であることを特徴とする、前記素材。 請求項45 使用される金属または金属塩に、アルミニウム、チタン、銀、銅、クロム、およびスズ、およびそれらの塩が含まれることを特徴とする、請求項44に記載のレーザーにより書き込み可能な素材。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题 US8824032B2|2014-09-02|Security device with a zero-order diffractive microstructure AU2005313398B2|2012-03-22|Security element having a viewing-angle dependent aspect JP2019083218A|2019-05-30|Electrical use, plating use and catalytic use of nanomaterial composition JP3334877B2|2002-10-15|改良された除去転写画像形成・記録 CN101102905B|2011-01-12|防伪特征件、其使用及其制造方法 EP1485255B1|2009-04-15|Qualitätsdruckverfahren und druckmaschine JP4338702B2|2009-10-07|像形成性コーティングにおける遷移金属化合物の使用 US5853955A|1998-12-29|Substrates and methods for laser marking same TW383323B|2000-03-01|Laser-markable plastics EP0771677B1|2003-09-24|Laser-marking laminated structure and laser-marked laminated structure CA2544530C|2012-04-10|Nanometer size antimony tin oxide | particles comprising laser marking additive DE69722396T2|2004-04-22|Mit einem laser ansprechbares thermisches übertragungselement zur bildaufzeichnung mit einer zwischenschicht EP1719633B1|2008-08-13|Verwendung von lasergravierten Druckformen JP5237123B2|2013-07-17|プラスチック基材の塗装方法及び塗装されたプラスチック製品 FI92112C|1994-09-26|Menetelmä taustastaan tummempina erottuvien alueiden muodostamiseksi kirkkaaseen metallipintaan ja tällä tavoin värjättyjä alueita käsittävä metallipinta KR100619121B1|2006-09-01|기호를 수반하는 안료 제조용 무기질 시트 KR20090005302A|2009-01-13|고품질 표면을 생성하기 위한 방법과 고품질 표면을 가진 제품 JP2005524945A|2005-08-18|導電性インク EP1800885B1|2010-08-11|Recording material and method of recording Baladi et al.2010|Investigation of different liquid media and ablation times on pulsed laser ablation synthesis of aluminum nanoparticles US8308890B2|2012-11-13|Method of applying a durable process mark to a product, more particularly glass EP2408865B1|2014-04-02|Pigment zur lasermarkierung US20140161998A1|2014-06-12|Pulsed laser micro-deposition pattern formation EP2003496B1|2010-08-11|Inkless Reimageable Printing Paper and Method EP0962331B1|2004-08-04|Verwendung eines lasersensiblen Lacks zur Herstellung einer laserbeschriftbaren Glasscheibe
同族专利:
公开号 | 公开日 CN101784393A|2010-07-21| ZA201000420B|2011-03-30| WO2009027044A1|2009-03-05| CA2707404A1|2009-03-05| US20100209698A1|2010-08-19| CN101784393B|2013-03-27| EP2030797A1|2009-03-04| RU2010111312A|2011-09-27| RU2471634C2|2013-01-10| EP2188133A1|2010-05-26|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-08-05| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110804 | 2011-08-05| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110804 | 2012-10-26| A977| Report on retrieval|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121026 | 2013-01-15| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130115 | 2013-04-11| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130410 | 2013-04-18| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130417 | 2013-05-15| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130514 | 2013-05-22| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130521 | 2013-06-15| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130614 | 2013-06-24| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130621 | 2013-07-03| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130702 | 2014-05-08| A01| Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140507 | 2014-10-02| A045| Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20141001 |
优先权:
[返回顶部]
申请号 | 申请日 | 专利标题 相关专利
Sulfonates, polymers, resist compositions and patterning process
Washing machine
Washing machine
Device for fixture finishing and tension adjusting of membrane
Structure for Equipping Band in a Plane Cathode Ray Tube
Process for preparation of 7 alpha-carboxyl 9, 11-epoxy steroids and intermediates useful therein an
国家/地区
|